2012年4月16日月曜日

iPhotoの“フォトジャーナル”を、新iPadで試してみた。

 アップルの写真編集ソフト『iPhoto』のフォトジャーナル機能は、Webアルバムを自動的にレイアウトしてくれる機能だ。誰でもアクセス可能なWebアルバムとして、ネット上に公開する事も出来る。全く同じ画像を使用してGoogleの『Picasa』とアップルの『iPhoto』の両方でWebアルバムを作成・公開してみた。iPhotoの欠点も見えて来た。

 iPhotoのフォトジャーナルでは、写真のレイアウトやサムネール表示される部分のトリミングを自由に調整出来る。iPadを使用する場合、写真のサイズ変更は指先で触れるだけで良い。写真をスクリーン上の別の位置に動かす時も、指先でドラッグするだけである。ちょっとしたコメント、マップによる位置情報、日付、天気の情報もレイアウト内に加える事が出来る。ページを分けて増やす事も出来る。ストーリー性をWebアルバムのヴィジュアルに盛り込む事が出来るのだ。ネット上に公開した後、Webブラウザでチェックしてみる。iPadで閲覧する時は問題ないのだが。デスクットップ版で拡大して見ると、解像度の粗さが目立った。重くならない様に、画像の解像度を落としておいたのだが、あまり落とし過ぎると粗が目立つ様だ。サムネール表示をクリックすると、1枚1枚の各画像が画面一杯に拡大表示される。その際、元画像の原寸大で画面表示されるのではなく、ウィンドウ一杯に拡大表示されるのだ。ブラウザのウィンドウを大きく開いていると画像の粗さが目立ってしまう。ブラウザのウィンドウを小さめに開いておくと画像の粗さは目立たない。

 この「ウィンドウの大きさに合わせて画像が拡大表示される仕様」は、変更して欲しいものだ。Picasaでは、この様な問題は起こらない。iPhotoでWebアルバムを公開する際は、画像の解像度とサイズに注意した方が良い。使用するブラウザがFirefoxとSafariでは、画像の粗さが目立った。Firefoxでは特に目立つ。Chromeでは比較的目立たなかった。iPhotoフォトジャーナルでのWebアルバム公開は、ブラウザとの相性も注意した方が良さそうだ。

 iPadでiPhotoを使う最大のメリットは、一連の作業を全てiPadでこなせてしまう所にある。iPadの内蔵カメラで写真を撮影。iPad用のiPhotoを立ち上げて、画像修正・色調補正を、その場で行う。その後、フォトジャーナル機能で写真をレイアウトし、天気・位置情報・コメントを画面レイアウトに加え、ページ構成を工夫する。そして、iCloudにアップロードして全世界に公開する。友人や家族に、eメールでWebアルバムへのアクセスを促す事も出来る。iPhotoから直接、TwitterやFacebookで写真を共有する事も出来る。

 今や誰もが、写真を言葉の様に発信する。写真が、自己表現の重要な道具になった。iPhoneやiPadを持ち歩いて、気軽に撮影し、気軽に編集して、気軽に全世界へ発信出来る。 自分の写真を、インターネットを通じ全世界で共有すると、海外の誰かから写真へのコメントが返って来る事もある。複数の人々が自分の写真へコメントし合う事もある。Webアルバムの共有によって、世界中の風景を見る。撮影者が、その写真に込めた思いを感じ取るのだ。そして撮影者に対してコメントを返す。そのプロセスは、まるで俳句のようだ。季節を感じて俳句を詠み、句会で批評し合っているかのようだ。写真には撮影者の感性が滲み出る。世界中の季節感を味わう事も出来る。かの俳人・正岡子規が現在の状況を目の当たりにしたら、何と言うのだろうか。どんな一句を詠んでくれるのだろうか。

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